井本喬作品集

一人寝

 四畳半は、真四角の
天井を見つめつつ、思い出す

昔別れた友達や、離れていった娘達
置き去りにされた僕一人

こんな晩はつくづくと
破れた望み思い知る

それでも僕は死にもせず
自負を捨てずに耐えるのか

ああもういやだと叫んでも
どうなるわけでもないのだが

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