自惚れ
時がたち、僕らはお互いを忘れ、共に過ごした時を忘れた後
もしかして何かの拍子に、君が
ふと僕のことを思うことがあるだろうか
僕を思い出し、二人の時をなつかしむことがあるだろうか
もしそんなことがあるのであれば
それだけで僕はいい
その時君はどうなっているだろうか
そんな時君はどうするだろうか
優しく笑っておくれ、そして再び流れの中に沈めておくれ
ほんのつかの間、君は立ち止り、ふり返る、それだけでいい
そんなことがあるというだけで
そこに僕が生きているというだけで
僕らの時がかすかに息づいているだけで
それだけで僕はいい