眠れる美女
もうあなた方は眠っているだろう
あなた方と僕の間にはもはや同じ時は流れない
隔てる距離を測ることも出来ない
それでも僕はあなた方と常に一緒なのだ
あなた方は星座のように
(もしくはくもの巣にひっかかった獲物のように)
僕の孤独の広がりの中に位置づけられている
だからあなた方が夢の中で実現するのは
天空にはりつけられた神話の形
(もしくはあなた方自身を餌とする欲望)
目覚めても僕がいないことを知って
あなた方は夢に執着する
眠りの中であなた方が待っているのは
むろん僕ではないのだけれど